7月19日東京新聞に、夏休みの性犯罪を防ぐための方法について、弊所代表清永のコメントが掲載されました。子どもだけで行動することが増える夏、ご参考になれば幸いです。
http://www.tokyo-np.co.jp/article/living/life/CK2013071902000120.html
7月19日東京新聞に、夏休みの性犯罪を防ぐための方法について、弊所代表清永のコメントが掲載されました。子どもだけで行動することが増える夏、ご参考になれば幸いです。
http://www.tokyo-np.co.jp/article/living/life/CK2013071902000120.html
昨日は、静岡県主催の、体験型防犯教室「あぶトレ」が行われました。講師は、県の防犯まちづくりアドバイザーのみなさんでした。学校との打ち合わせ、授業の組み立て、準備、すべてアドバイザーの方々が行いました。しかも昨日は1年生を一時間、2年生を1時間と、かなり大変なスケジュールでしたが、学年によって内容も少し変え、とてもよい授業でした。
今回は県の中部のアドバイザーが中心でしたが、次回から東部、西部と続きます。防犯ボランティアの方々が安全教育の先生として学校のカリキュラムに入っていく、素晴らしい第一歩でした。
「20メートルを逃げればよい」の真意
先日フジテレビで「少女ワイセツ目的殴打事件」の説明の際、「20メートル逃げれば良い」との説明がなされました。恐らく当研究所の研究結果を援用しての説明だったと思います。
「20メートル逃げれば良い」が誤解を生みそうですので確かな意味をお伝えしておきたいと思います。
子どもを襲う犯罪者の気持ちは、子どもが20メートルを走って逃げ切り追いつけず、さらに距離が詰まりそうもない状況下にある場合、犯罪者は追いかけることを確かに諦めます。
具体的にいえば15メートル追いかけた段階で「駄目かな」という気持ちが強くなり、20メートルの地点で「これ以上追いかけても駄目だ。やめよう」と言う気持ちが支配します。(ミネルブア書房刊、「犯罪からの子どもの安全を科学する」。小学館近刊、犯罪と地震からの危機「その時どうする」)。
こうした「気持ち」と「距離」の関係の抽出は、その気になって子どもを追いかけた複数の元犯罪者、及び複数の普通の青年(架空であるが「子どもを襲うとやるきになった」)と子どもが追い駆けっこした実験結果に基づいたものです。(当研究所作成ビデオ参照)。
なぜ「諦める気持ちが生まれる」か。
犯罪者が犯罪の実行に際して、ともかく心掛けることは「良い獲物を楽して手に入れ、しかも捕まらない」ということです。
ですから犯罪者は、楽して獲物に近づき(手に入れ)、なおかつ捕まらない(逃げやすい)ように努力します。
逆に言えば、犯罪者の犯行は、手に入れやすく逃げやすいという条件が満たされていると思えば、どこでもいつでも噴出します。犯罪者の「やる気」です。(この「やりやすい」「やる気」の構造に関しては新潮新書、「犯罪者はどこを見ているか」参照)。
なぜ20メートルで「やる気」が失せるのか。理由は2つあります。
子どもが20メートル逃げる、それを犯罪者が追いかける。こうした追いかけっこ状況を想像してみて下さい。
「やりたい気持ち」に駆り立てられている犯罪者といえども、獲物を手に入れるには20メートルは楽な距離ではありません。実際、20メートルを走ってみてください。
また犯罪者は追いかけながら考えています。慌てふためき叫びながら走る子どもを、息せき切って追いかけている大人を通行人や近所の人が見て「どうにもおかしい」と判断しませんか。きっと通行人や近所の人は、犯罪者の後を追いかけて行くでしょう。結果として犯罪者は捕まります。犯罪者はそれが怖いのです。
追いかけている犯罪者にとっては、損益計算からして益(可愛い女の子)よりも損(捕まる)危険性の勝るポイントが20メートルということなのです。狡猾な犯罪者は、息の続く限り追いかけるものではありません。損益を考えながら襲います。
今回の事件現場になぜ私どもが実査に行ったかというと、通常のこの種女子児童被害事件に比較し、明らかに「異常と思われる事件」だったからです。異常というのは、①事件の起こる前に前兆もなく、②被害児と面識関係もないのに、③夕刻とはいえ視線がまだ通る場所で、④突然襲いかかり、⑤これほどの損傷を少女に与え獲物をみるめもむごく痛めつけている(普通、可愛いままで襲いたい)、⑤しかし目的を達してない、達せそうにないと見ると、さほど離れていない娯楽場のトイレ奧に逃げこみ(犯罪者は犯行後可能な限り遠くへ逃げようとする)、⑥呼びかけに応じて素直に出てきたらしい、という6つの点で感じ取ったことでした。
もし、このような犯罪が、本当に日本で通常の状態で起こったならば、これは犯罪発生に画期的な、あるいは欧米で稀に見ることができない犯罪が我が国でも生じた可能性が高いと考えられます。実際には、この事件は、昭和30年代ま言われたパターンの犯罪ではないか、と推測された結果、現場に行ったのでした。
6月8日の朝日新聞朝刊に、弊所の体験型安全教育プログラムの記事が載りました。記者の方(男性、小学1年生のお子さん有)が、とことんプログラムを試してくださいました。体験的で実践的なとても良い記事です。子どもの事件が相次いでいる今、ぜひ、読んでみてください!
先週は、青山小学校の放課後クラブ、八王子の特別支援学校、東村山の高等学校で授業を行いました。すべて体験型で、発達段階に沿った内容で行いました。
私たちは実際に、犯罪者との実験、研究を基にプログラムを立てています。やみくもに走る、声を出すのではなく、犯罪者の行動に沿いーたとえば、何メートル先から狙ってくるか、どういう子どもを狙ってくるか、などープログラムを作っています。いま、こういう授業がとても必要になってきています。事件のない世の中であってほしいのですが、実際に、事件が起きてしまう昨今、たくさんの子どもたちに、この授業を受けていただきたいと思っています。ぜひ、親子での参加、お待ちしています。私たち主催のワークショップは7月29日、文京区教育の森で行います。お申し込みは、こちらまで info@safety-educaton.org
茨城県で7月14日に起きた、女児殴打事件の現場実査に行ってまいりました(7月15日)。
詳しい現場報告は、こちらに記しました。
また、子どもたちに気を付けてほしい危ない場所、人については、こちらに掲載してございます。
↓
7月5日読売新聞に「不審者情報共有できず」という記事が掲載さ
「共有すべき前兆事案の基準がないと今後も今回と同じような連携
前兆の質と量を測ることは非常に難しいですが、
あとから「そういえば」、「ああしていれば」ということを繰り返