当機構は犯罪のみならず地震や交通など、私達をとりまく危険から身を守るために、大学研究者とともに、科学的研究を行い、その結果をもとに体験型安全教育を行っています。
1.体験型安全教育プログラム
NPO法人体験型安全教育支援機構は「安全基礎体力トレーニングプログラム」(下記表)を用い様々な発達段階にそった内容で、体験的な安全教室を行っています。
2003年度より世田谷区にて、区内全体の防犯に関する研究会が立ちあがり(世田谷区主催)、当機構理事の清永賢二が世田谷区の顧問として、一般防犯を始め子どもへの犯罪防止のために様々な取り組みを始めました。2004年1月には、世田谷区烏山で親子防犯体験教室が開かれました。
このことにより、日本の自治体で初めて、入学前に区内全児童に配られる「初めての行ってきます」という子どもの安全を守るためのパンフレットがつくられました。
また、清永賢二元日本女子大学教授、協同研究者の日本福祉大学田中賢准教授、積水ハウスステップ総合研究所は2004年に「通学路における子どもの犯罪からの危機回能力調査」(左図参照 第3回キッズデザイン賞リサーチ部門受賞)を調査研究しました。
この調査によって、子どもがランドセルを背負ってどのくらい走ればよいのか、どのくらい大きな声を出して助けを呼べばよいのかが明らかになりました。
弊所は、特別顧問清永賢二教授の指導のもと、2005年に日本で初めて、
「体験型教育プログラム」を作成し、たとえば
「ランドセル背負って走ってみよう」や
「身振り手振りで大声コンテスト」
「いきませんっていえるかな?」
など、体験をくりかえすことによって身につけるプログラムを使用しています。
その様子は、NHK週刊こどもニュース「通学路が危ない!自分で自分を守る方法をみにつけよう」(2010年11月28日放映)、NHK首都圏ネットワーク「子どもを犯罪から守るために」(2012年3月23日放映)、NHKこども手話ウィークリー(2012年4月1日)、朝日小学生新聞(2012年9月26日)などでも紹介されています。(詳しくはメディアの欄をご覧ください)
2007年から2008年にかけては、清永元教授が行った全国子どもの犯罪被害調査の結果から、犯罪被害を受けた子ども達がどうにもみうごきできなかった結果をかえりみて、新たなプログラムを付け加え、より体験型安全教育プログラムの強化を図りました。
(その結果は2011年キッズデザイン賞受賞いたしました)
さらに、この体験型安全教育プログラムの実践の結果をそのままにせず、効果測定を行い、プログラムの有効性と、教材の有効性を立証いたしました。
(2012年キッズデザイン賞優秀賞受賞いたしました)
さらにいままた、地震の体験型安全教育プログラム、そして交通安全も含めた、幼児から高齢の方までの体験型安全教育プログラムの作成と実践を進めています。